以前より長く当店をご愛顧頂いている

とあるお客様の話。

 

眼鏡は当店でしか購入したことがなく、

特に問題なく具合良く使用できるのが

当たり前だと思っていたそうです。

 

何年か前に遠方に転勤をした時、

当店で作製した眼鏡と同じ度数にて

1度だけ予備の眼鏡として別の眼鏡屋さんで

買ったことが実はあったとのこと。

 

眼鏡をお渡しされ、最初に感じたことは

「これって本当に同じ度数なのかな?」

というくらいかなりの違和感があって

体調を崩してしまうほどだったそうです。

 

その後3回ほど再調整をお願いしに

行ってみるも全く改善をするわけではなく、

「慣れるにはもう少し時間が掛かります。」の

一点張りで不信感が募ってしまったそうです。

 

これではダメだと思い、意を決して

どうにかならないものかと強く言いに行ったら

その眼鏡屋さんから衝撃の一言が!

 

「眼鏡に目を合わせてください。」

 

・・・とっても気長なお客様なのですが、

“呆れてものも言えない”という言葉の意味を

生まれて初めて痛感したそうです。

 

先日ご来店頂いた際、もう時効だからと

「あの眼鏡はなぜ合わなかったのか?」と

理由を聞かれました。

 

その眼鏡はもう処分をしてしまったそうで、

実際に見てはいないので何とも言えませんが。

 

話を聞く限りでも、理由はたくさんありそうでした。

 

笑い話のようにそのお客様は喋ってくれたのですが、

眼鏡屋として何とも考えさせられる内容でした。

 

眼鏡はただ売ればそれでいいというものではなく、

専門的な知識と確かな技術を持って手間暇掛けて

仕立てられる工業製品です。

 

常日頃から正しい眼鏡作りに励み、お渡し後も

お客様に安心して寄って頂けるような店づくりに

精進してまいりたいと思います!